「君が桜庭 姫乃か?」
「はい
お久しぶりです
榊原様」
理事長―――
榊原 秀一様はお父様の会社に融資を結構してくださっている同級生(らしい)
「父がいつもお世話になっています」
「いやいや
私もあいつには世話になっているからな
ところで、後ろにいるのは誰だ?」
…お兄ちゃんたちのこと、忘れてた。
「申し遅れました
僕は桜庭財閥の跡取りの桜庭 悟という者です
以後お見知りおきを」
…あの意地悪で腹黒のお兄ちゃんが『僕』!?
しかも話し方変だし…
ありえない!!
「ぼっ…
僕は桜庭 翔です
宜しくおねがいします……」
あ…
翔はいつも通りだ
翔まで榊原様の前で変な気遣いとかしてたら可笑しいもんね。


