ロールプレーイング17

僕の姿に気付くと、僚介は一番に僕の隣に来てそう声を掛けた。
「昨日は、早かったのか?冷て~なぁ。先に帰っちまうなんて、、。」
 僕は僚介と目を合わせなかった。
「ちょっと朝から用があったから。」
大人気ないことは言いたくなかったから、僕はそう口実付けた。
「そーだったら言ってくれたらよかったのに。早く終わるように、俺も手伝ったのに。」
 僚介はそういって僕の肩を叩いた。
「っていっても、昨日は俺のほうが遅くなっちまって、一の脚ひっぱちまったかもしれないけどな。」

 いつもこうだ。
 いつもいつも、、、。

 僚介が本当は何を考えているのか、今の僕には見透かすことが出来た。
 僕に気を使っている、、、。傷つけまいと。
 そうだろ?僕がそんなに弱いって言うのかよ。

 ほとんど会話を交わさないまま僕らは、配達に出た。いつものペースの中にも、どこと無く失敗を恐れる感情が芽生えていた。この感情を乗り切った時いったい何がまっているんだろう。僕はただ怖かった。なぜ?失敗は自分がやったミス、、。失敗さえしなければいい。そうさ、、僕は仕切りをなおした。
だけど、、このことを僕に隠す僚介は、、。

 僕は僚介と話し合おうと心の中で思い始めていた。そ思うとあれも言ってやろうこれも言ってやろうと、次から次に不満の言葉が脳裏をかすめた、、。決心が付くと、つい心が先走った。喧嘩腰の言い合いになるかもって覚悟もした、、、。僕の感情は高まっていた、、。僕はそんな言い合いや喧嘩、一度もしたことが無かったから。
 

 事務所に付くと僚介はもう戻り僕の帰りを待っている様子だった。
 その姿をみて僕は鼓動の高鳴りを感じずにはいられなかった。だってそうだろ?これから僚介を言いあげる決意をしていたんだから。

「お疲れ。」