ロールプレーイング17

助けて欲しい

 僕の心はその言葉でいっぱいだった。
 
 こうしている間にも、腕の時計は一秒も狂うことなく時を刻んでいた。

「そういやぁ、ソラ元気か?」
 僚介は突然思い出したかのように口をひらいた。空気を変える狙いがあったのだとすぐに僕は気付き、僕は合わせて素直に質問に答えた。
「元気だよ、小松菜も良くついばむし、、もしかしたらもう飛べるようになってるのかもしれないよ。」
 最近ソラは、自分から餌を食べ、止まり木やブランコにも飛び乗って遊んでいる。
「まじかぁ?そりゃよかった。今度また見に行ってもいいか?」
もちろんだと、僕は答えた。

 今までの会話や、沈黙がうそだったかのように。再び時は流れ出した。時間や時の流れさえ変えてしまうこと。僕が知っている限り、僚介にしか出来ないっことだった。そして僕は改めて感じた、僚介の隣にいることに喜びを。

 


「そろそろ時間だな。」
 僚介は時計を見て言った。僕も腕の時計を見るともう二時を回っていた。
「ちょっとまっててくれ30秒で用意するから、、。」
 僕は頷いた。その格好じゃ新聞は配れないもんな。僚介が着替えてくる前に、僕は上着を羽織椅子から立ち上がった。この店に来るのはこれで二回目だけど、ちょっと見回しただけでここにはいろんな人の記憶や、思い出がいっぱいつまっていることがすぐにわかった。
 これから先僕が大人になったとき、目を閉じたら、今日の今この瞬間を思い出すことがあるのだろうか。全ては、、、繰り返し、繰り返す。