ロールプレーイング17

僕は今学校へは行っていないこの一ヶ月ほとんど僚介と一緒に過ごしてきた。だけど僕はあえてそれを言うのをやめた。僕は僚介の方ををチラリと見た。僚介は何も言おうとはせず、聞こえていないふりをしているのか、お菓子の入ったバスケットから何かつまみをつまんでいた。

 麗華さんは、僕にいろいろな質問をした。学校のこと、両親のこと、趣味や好きな食べ物のことまで。まあ普通の親がわが子の友達にする、〝ありきたり″な質問を。
 麗華さんは、僕の親が市議会議員の奥田総一郎だって聞いた時はちょっと驚いて、知っているって言ったけど、この町に住んでる大人なら、親父を知ってて当然かってすぐに思い返した。僚介も何気にその話を聞いたのは初めてだったから、結構驚いてスゲーとか言って、もっと早く言ってくれればこの間うちに行った時サインを貰ったのに、なんてことも言ってきた。ほとんど親父は家にいないよっていったら少し残念がってたけど、麗華さんが一君のお父さんは市民のために一生懸命がんばっているのよって言ったのが、なんだか少しうれしかった。それから僚介がガキだった頃の話を聞いたり、一君の将来の夢は?なんて聴かれて、思いついたままにコンピュータ関係の仕事がしたいだなんて言ってみたりもした。話がうまくて魅力的な僚介のお母さん、将来結婚するなら、麗華さんみたいな人がいいななんて、分けの解らないことが思い浮かんだり。なんだかんだいったりしても、今日僕はここに来て良かったなって気持ちになっていた。未来なんてずっと遠いところにあるものだと思っていた。
〝大人になる日″がいつ来るかなんて、想像さえつかなかった。
 こうしてまた僕らの一日は、過ぎていった。〝大人になる日″の境目がいつか必ず来る物だとしんじながら。


 
 青葉の色は少しずつ深みを増してゆく、後二週間もすれば夏休みだ。最近ふと〝学校″のことを思い出したりする。連中は今頃何をやって何を感じているのかと、、。