ロールプレーイング17

僕は机の椅子を引き出し、そこに座ると鳥かごの前で胡坐をかいて座っている僚介を見下ろした。
「菜っ葉が好きだから~、なっぱとか。」
僚介は、笑いながらそういった、まっ本気ではないことは伝わっていたけど。
「そりゃあないんじゃ~ないかな~。」
僕の回答に僚介はまた爆笑した。
「じゃあ一なんか考えろよ~!」
振られると何気にこまるんだけどな、、、。
「僕はこういうの苦手なんだよな。」
苦笑いする僕に僚介は、、。
「ん~、ん。」
まるで事件の犯人を推測する刑事コロンボのように、人指し指と親指をあごにあててこう言った。        
「一はこの小鳥見たとき、どんな第一印象もった?」
第一印象?僕はその時のことを思いだした、この鳥を始めてみた瞬間のことを。
「そうだなぁ、まず、白地に黒のラインが入っているなって、それから、黒い瞳に空が映ってるなって思ったよ。それからか弱くて、消えちまいそうだなって。」

 この世から、消えてなくなりそうだと、、。仮にもしもあの時僚介が、この小鳥を助けなかったら間違いなくこいつは死んでいただろう、死んで、、少しずつ、、その体が、バクテリアや微生物に分解され、そしてまた少しずつ、土に返っていったのだろう。そう考えると〝死″とは、僕らが気付かないだけで、実は身近に潜んでいるのだと知ったようなきもちになり。なんだか少し怖ささえ覚えた、、。
 
「瞳に空が映ってた?」
僚介がこっちに身を乗り出したから少し恥ずかしくなった。
「う、、うん。」
 僕が今〝死″について考えていたなんて、僚介は知る由もないだろう。僚介が助けた小さな命が何を僕に与えたかなんて、そんなこと僕自身もずっと後にって見なければ解らないことだっけど、、、。
「それいただきじゃね?そら、空、ソラ、うん。こいつを空に返す日まで、こいつのことをソラって呼ぼうぜ!」