「弁当」




先生が涼にお弁当を渡してくれた。




「朝渡してなかった」




優しく頭を撫でてくれる。




ありがとうって気持ちと、何とも言えない愛しさが重なって涼は先生にキスした。




・・・。




恥ずかしい・・・。




逃げるように準備室を出た。




廊下に出ると裕也くんがいた。




・・・・・。




「探したよ涼。俺ひとりで寂しかった」




ひとり・・・・。




寂しい。




ズキンと心に響く。




「ぅん・・・ごめんね」




「涼見つけたからいーよ、」




ニコリと笑う裕也くん。




つられて少し笑う。




早くお弁当を食べたいけどなかなか話しが終わらない。