ーー楽しかった時はあっという間に過ぎ、あたしと楓は食器の片付けをしていた。


あれから、あーちゃんは


『ふたりの邪魔しちゃ悪いから』と意地悪に笑って、瀬川クンと帰って行った。


愛チャンも同様。

『早川クンに送っていってもらお!』と、爽の手を無理やり引っ張った。


爽は最後の最後まで拒否してたけど、『こんな暗い夜道を、女の子ひとりで歩かせる気?』と愛チャンにとがめられ、渋々愛チャンの後について行ったんだ。


今日は本当に最高の1日だったな。


みんなから貰ったプレゼントを見て、とっても幸せな気持ちになった。


「楓、今日はありがとう」


こんな素敵なパーティーを企画してくれて、本当に嬉しく思う。


そうお礼を言ったあたしに、楓が優しく微笑んだ。


「片付けなんてもういいから、風呂入ってこいよ」


「えっ、でも……」


楓ひとりに任せるなんて、なんか悪いよ……。


「今日はお前の誕生日だろ? ゆっくりしてろ」


あたしの持っていたお皿を奪って、楓はキッチンへと行ってしまった。


楓もそう言ってることだし、お言葉に甘えちゃおうかな。