――ピーンポーン。


チャイムの軽やかな音が家に響いた。


「はぁいっ!」


あたしは軽い足取りで、玄関へと向かう。


ガチャと扉を開けると、そこにはあーちゃんと瀬川クンが立っていた。


「穂香! ハッピーバースデー!」


レースのワンピースを身にまとったあーちゃんが、あたしに満面の笑みを浮かべる。


「川島サン、おめでとう」


それに続いて、瀬川クンもニコッと微笑んだ。


「ふたりともありがとう! さあ、上がって!」


あたしはそう言って、ふたりをリビングへと案内した。



――そう、今日はあたしの誕生日だ。


あれから、楓はあたしの誕生日パーティーを企画してくれて、あたしのために色々準備してくれた。


あたしはあーちゃんを誘った。


あーちゃんが瀬川クンも誘ってくれたみたいだ。


そして……愛チャン。


勇気を振り絞って、愛チャンにも声をかけた。