そうして、あたし達は書斎を後にした。
廊下に出て、次の部屋を小さなライトを照らして探す。
と、その間にも屋敷内には、いかにもなBGMがかかっていて幽霊のうなり声や笑い声、悲鳴などが聞こえてくる。
すっごく怖いけど、さっきの調子でいけば幽霊なんてチョチョイのチョイ!大丈夫だよねっ!
「さっきみたいに、説教するなよ」
「可哀想だろ」と言い放つ楓。
自分は助けてもくれなかったくせにぃいいい!
てか、心読まないで……
「分かったぁ……」
言われてみればそうだよね。
やっぱり可哀想……
よし、普通に行こう!普通に!
恐怖感は次第に薄れてきている。
たどり着いた部屋は子供部屋のようだ。
開けると車や新幹線のおもちゃが転がっていて、壁紙なんかも落書きでいっぱいなっている。
子供サンもいたんだ……
部屋からして、男の子の部屋って感じだ。
「あ。あそこが次の扉みたい」
部屋の奥に扉がある。


