もう夏真っ盛りのときだった。

あたしと貴方が出会ったのは――

「うーあー、もうクーラーなしじゃ生きてけないよねー。
てか、こうも"夏!!"ってかんじだと何もする気が起きないよ。」

コンコン

どうせお母さんでしょ?

「ふあーい。
いいよ、入って。」

「……みませ…ねぇ。
……なむす…で。」

ん?誰かいるの?

所々かすれて聞こえるのはお母さんと、若い男性の声?

「……えいえ。
今ど……の子はみ…な………なもの…すよ。」

「……と、もうし……ない…すわ…。」

もう!!

一体誰がいるのよ!?

ガチャッ

ドアを開け、お母さんに文句を言いに行く。

「ちょっと!お母さ……ん。
と、誰?」

ドアの外にいたのはお母さんと、少しホストっぽいかんじの若い男性だった。