次の日もまた雨。
しとしとしとしとと、
ねちっこく降る雨。
長靴に傘、ウェアーに、
ラケットとシューズ、
それからちゃんと
スポーツドリンクとタオルも持ってきた。
500ミリリットル入るピンク色のボトルが、ちゃぽちゃぽしてる。
「おーい!るーぅー」
駅の屋根の下で
手をブンブン振ってるあのノッポさんは
まさしく‥
「何このスカートぉ♪」
「や、着替えやすいように‥」
室内コートに行くんなら早く打ちたいし。
だから、着替えやすいスカートを履いてきたわけです。
「ふりふりミニスカ!ん、合格♪」
「うわっ、ちょっと!」
なんだかやたらとテンションの高いランちゃんに手を引かれ、改札をピッと通る。
「どこ行くの?」
「行きゃわかるって。ちゃんと応援してやるんだよ?」
大人っぽいランちゃんがふんわり笑うと、なんか、ふっと落ち着く。
私はそのまま、雨が降る街並みを見ながら、
黙ってユラユラ揺られることにした。

