器用に車の間を縫って走る男に対し、新田は白い軽四にクラクションを鳴らされ、ギョッと目を見開く。 すぐに警察手帳を取り出し、走る車を強引に止めながら男の後を追った。 少し走っただけで背中には汗が流れ、息が切れる。 そして……鳴り狂うクラクションに、とうとう足を止めてしまった。 道路の真ん中で立ち止まり、肩で大きく呼吸を繰り返す。 その視線の遥か向こうで、Tシャツの男が一瞬こちらを振り返った。 ……クソっ! 笑いやがった。 その男の勝ち誇った笑みが、新田の目に焼きついた……。