19の夏~私の愛した殺人鬼~


 森の入り口からずっと小道が続いているので遭難するような事はあり得ないが、それでもこの深さでは不安になる。


 パキッと落ちた木の枝を踏んだ時……、

 幸也の目の前からフッと森が消えた。


 消えた。


 と思うほど綺麗に木々がなくなり、ポツンと建つプレハブ小屋が現れたのだ。


 プレハブ小屋はクリーム色をしていて、外に工事現場などで使われる簡易トイレが引っ付いていた。


 幸也は細い目を人並みほどの大きさに見開き、地図と小屋を交互に見る。


「マジかよ……」