19の夏~私の愛した殺人鬼~


 ネコがこうして子供みたいにだだをこねている理由は予想がつく。


 仕事は順番に、確実にこなす事。


 それが、この仕事をやっていく上で最低限のルールなのだ。


 仕事内容まで選んでいては、一年間食いつなぐほどの金は手に入らない。


「オメェよぉ……」


 冬我はドアを叩く手を止めて、ため息混じりに肩を落とした。


「……また、捨て猫になりてぇか」


 その場に座り込み、小さな声でそう言った。


 ドアの向こう側から、カタンと何かの物音がした。


 少なからず、同様を見せたに違いない。