しばらくすると、車内のモヤはスッと薄れて行き、ネコの様子が確認できた。 「ネコ、何かあったのか?」 ビニール傘を片手に、冬我がネコへと急ぐ。 「戸部奈々子と、飯田昌代の霊を感じたんだ」 「本当か!?」 「あぁ……」 そう言うと、ネコは口を閉じた。 左手の甲に見開かれた瞳。