19の夏~私の愛した殺人鬼~


 しばらくすると、車内のモヤはスッと薄れて行き、ネコの様子が確認できた。


「ネコ、何かあったのか?」


 ビニール傘を片手に、冬我がネコへと急ぐ。


「戸部奈々子と、飯田昌代の霊を感じたんだ」


「本当か!?」


「あぁ……」


 そう言うと、ネコは口を閉じた。


 左手の甲に見開かれた瞳。