19の夏~私の愛した殺人鬼~


「ねぇ、ここはどこ?」


 いつもと違う雰囲気の栗田に、沙耶香は一瞬恐怖を覚える。


 何がこわいのかわからない。


 ぼんやりとした恐怖。


「オルフェウスはね、歌の神なんだよ」


 栗田は、沙耶香の言葉に返事をしない。


 ギュッギュッと、相変わらず皮の音が響いている。