19の夏~私の愛した殺人鬼~

 真っ暗な山奥で、絞殺された。


 検死官からの話では、発見された時には死後数時間が経過していたらしい。

 昌代の体には、抵抗した時の傷痕が数多く残っていたという。

 きっと、山に連れ込まれてからも抵抗を続けていたから、小枝や小石などでひどく傷ついたのだろう。


「紗耶香、無理しなくていいのよ?

お母さん、一人で見てくるから」


 その言葉に、紗耶香は強く首を振った。


「昌代は、私のお姉ちゃんだから」


 そう言うと、覚悟を決め、重たく冷たい扉を開いた――。