大げさに、いやみったらしくため息を吐き出してから、ネコはまた歩き始めた。 「なぁ、その《ある事》ってなんだ?」 今度は幸也がそう尋ねた。 「そうだネコ。もったいぶらずに見せてやれよ」 冬我はそう言い、後ろからネコをつつく。 ネコは相変わらず無表情のままうっとうしそうに振り向き、けれど意外にも 「そうだな」 と、素直に頷いた。 「ここから先は人づてに噂の根源を探すつもりだったんだが……。 その必要もないほどに霊気を感じる」