☆☆☆ 町について、30分が経過した。 トロトロと歩きながら目に入るのは、田んぼと山と川。時々、築三桁は行きそうな古い家。 それも、人が暮らしているとは思えない荒れようだ。 最後尾をついて歩きながら、沙耶香はポケットに手をつっこんだ。 「……あれ?」 途端に歩みを止めて眉をよせる。 その声に気付いた三人が同時に立ち止まり、振り向いた。 「どうした?」 幸也が聞く。