19の夏~私の愛した殺人鬼~


「そう、例えば……。

俺たちの探しているものが、すぐ近くにあるとかな」


 言いながら、ネコは視線を近くの山へと移した。


 そして、そちらを指差しながら

「ちょうどあの山を越えれば、《幽霊の携帯電話》の噂が立った地域に入る」

 と言った。


 ただし、山のふもとには立ち入り禁止のたて看板があり、そうじゃなくても車で通れるような塗装された道ではない。


 幸也は車を路肩に止めて、エンジンを切った。


「どうするんだ?」