19の夏~私の愛した殺人鬼~


「この噂をただの噂と聞き流すわけにはいかなさそうだな」


 超現実主義である警部を目指す幸也は、困ったように頭をかいた。


 第一発見者の言葉を信じていなかったわけではないが、ここまでリアルに幽霊だの何だのという事になってくると、警察の立場がない。


「悪かったな。

警察の出番をなくして」


 幸也の感情を読み取ったのか、嫌味ったらしくネコが言った。


 その時、隣で黙って話しを聞いていた冬我が勢いよく立ち上がり、


「じゃぁ行くぞ」

 と、車のキーを手に取る。


「え? 行くってどこにですか?」