「霊安室で言っていたことは本当だったのね」 『事件事態はもちろん父親が動きます。俺は事件の見えない部分を頼まれたんですよ』 幸也のその言葉の意味も、ここになってようやく理解できた。 しかし、まだわからないことはある。 「どうしてお姉ちゃんが殺される前に、うちの専門学校へ来たの?」 その言葉に幸也は、 「専門学校……?」 と、首を傾げる。 「ほら、私の髪があなたのボタンにからまって……。 もしかして、忘れてたの?」