19の夏~私の愛した殺人鬼~


 大きな存在なのにその姿は誰にも知られず、ただネット上の文字だけで周りの人間を引きずりこむ……。


「オルフェウス自身の書き込みを見ることはできないのか?」


「それはこの掲示板では難しいでしょう。

そのサークルに入っていればオルフェウスからのメールが直接届くようになっているとは思いますけど」


「なるほど……」


 そう呟く。


 幸也が絶対的な信頼を持っているオルフェウス。


 警部の息子なのだから、思い込みや固定疑念がどれだけ捜査に穴を開けるか充分に知っているハズだ。


 それでもなお、怪しくはないと信じ込んでしまっている。