「それで、昨日は現場に行って何かわかったのか?」
幸也が、ようやく話を本筋へと戻した。
紗耶香は少し俯き、
「なにも……」
と、呟くように返事をした。
「1人じゃなかったろう」
ネコの言葉に、紗耶香は一瞬首を傾げる。
それからすぐに、現場で栗田と会った事を思い出した。
「そうよ。高校の同級生が心配して来てくれたの」
「恋人じゃないのか?」
「違うわよ。どうして?」
聞き返しながらも、心臓が飛び出しそうになる。
そうだ、ネコには見られていたのだ。
キスの寸前を。
そう思うと、急に恥ずかしくなって頬が赤くなるのがわかった。



