「この部屋に入ったときからずっと、そこに霊気を感じる。
けれど、それが何であるかはわからない」
指差された机の下に紗耶香と幸也の視線が集中する。
けれど、もちろんそこには何も見えない。
「ちょっと、やめてよ」
軽く身震いをして、ネコを睨む。
「大丈夫だ、悪い霊じゃない。
もしかしたら、君のお姉さんかもしれないな」
その言葉に、紗耶香は一瞬大きく目を見開く。
お姉ちゃん? 本当に?
「今度機会があれば見てやるよ」
ネコはそう言うと、ぎこちなく口元を上げた。
一応、『笑った』つもりらしい。
作り笑いなどネコの性格に合わないから、無理をしなくてもいいのに。



