19の夏~私の愛した殺人鬼~


☆ ☆ ☆

 苦いコーヒーは、ネコの素性を語る間に全部飲み干してしまった。


 一体、今までの話のどこまでの信じているのかは知らないが、まるで夢物語を聞く子供のように真剣に耳を傾けていた。


「じゃぁ、あなたにはお姉ちゃんの姿が見えているの?」


 幽霊が見える。


 それを知ると、紗耶香はまるで大きな希望を見つけたように目を輝かせた。


 しかし、その答えは意外なものだった。


「いや。見えない」


 冷たく言うネコに、

「ここにはいないのか?」

 と、幸也は聞く。