「………さくらんぼ」 私の手の中で光ったものは、さくらんぼのキーホルダーだった。 光に反射してきらめく。 てかてかとしていて、片方の実にストーンが埋め込まれている、とても可愛いキーホルダーだった。 「……これ、どうしたの?」 ありがとう、と言う前に、そう尋ねた。 まりあが雑貨屋で買い物をする姿が想像できなかった。