天国への階段 ―いじめ―

 


誰かがそう言うと、勝手に私のバッグを取った。
すると……私も驚くほどに、今まで盗難されたという金目のものが、すべて入っていた。
 

麗子たちだ……!
 

そう思いながらも、ただ呆気にとられるだけだった。
足がすくんで動けない。



「うわっ!全部入ってる……。
まじかよ、お前、最低だな」



「貧乏は意地汚いもんな」


「泥棒」
 


……泥棒?
あたしが?


……ふざけるな。