天国への階段 ―いじめ―





「あの、たまに学校楽しい?って聞くのも……知ってて……?」





「……そう。
海結から、言ってくれたらって、思って……。
泥棒扱いされたり、制服とかボロボロにされたり、あんな辛いことされて、言い出せるはずないのに……。
ごめんね。ごめんね、海結……。母親失格だよね……」
 




昨日の私のように、泣きながらママは私をキュッと抱きしめた。
 




ママは気づいていた。
ちゃんと私を見ていてくれた。
陰ながらも助けてくれた。私を信じてくれていた。




そして何より、今こうして、来てくれた――。