「天国なんかじゃない」 そう言うと、まりあは屋上のドアをゆっくりと開けた。 眩い光が目をくらませる。 「階段の先にあるのは、広くて大きな空だよ」 「うわあ……」 私たちの上に広がるのは、青くて澄んだ、きれいな空だった。