天国への階段 ―いじめ―

 




どうしたらいいのかわからない。
 




この前の万里香の言葉が脳を巡る。




「ずっと、海結のこと羨ましかった。同時に疎ましかった」
 



万里香はそう言った。




「頭もよくて、運動もできて、明るくて、彼氏もいて……自慢の友達だった。大好きだった。




……けど、長くいるうちに、海結はあたしのすべてを奪っていった」