「よくあることだからそんなに心配しなくて平気。 あと少しで退院するって」 「……そうなんだ」 しばらく、沈黙が続いた。 その後、木村さんが口を開いた。 「……最近、まりあがさ、ぽつ、ぽつ……って、あなたのこと話すの。 あの子、滅多に友達つくらないから……あなたのこと、きっとすごく気に入っているのよ」 私は少し俯いた。 照れて、頬が火照っていくのが自分でもわかった。 胸の奥で何かが眩しくきらめく。