天国への階段 ―いじめ―

 




口の中を強く噛む。
血が滲むけど、痛みは感じなかった。
麗子を睨むが、状況は何も変わらない。



しばらくの沈黙を破ったのは、麗子のカウントダウンだった。




「これから十秒以内に決めないと、強制的に脱がせるから」
 




ふふ、と笑う麗子は、悪魔でしかなかった。





イヤダ。イヤダ。イヤダ。