まりあのいった言葉。 「あたし、行く」。 まりあはなぜ行くの? どうして帰ってしまったの? いままで、そんなことなかったのに……。 不安でこみ上げてきた涙を堪えて、その場を去った。 はやく階段から離れたかった。 まりあがいない天国への階段は、ひどく寂しくて悲しい。