だけど、階段を上るのに、まりあは関係ない。



私は今も、まりあを気にせずに階段を上っているし、階段を上ることに抵抗はない。



まりあが好きだ。
話すことも楽しい。



けれど……階段を上ることは止めない。
まりあと話して、何かが変わるわけではない。




それ以上に、私には死ななければならない理由がある。



良也のことも、ママのことも、麗子たちの事も――。
私は、死ぬのだ。