「私は……天国へ行くの。 この階段を上りきったら……屋上のフェンスを乗り越えて」 声を震わせながら、私は言った。 まりあの悲しく微笑む顔を見て、さらに声を上げた。 まりあの表情から、海結は弱いね、と言われた気がした。 悲しいね。寂しいね……と。