「海結のお母さんも、海結のこと大好きでしょう?」 ふと、まりあが言った。 「……うん、たぶん!」 えへへ、と笑った。そして、足を踏み出した。 母の為にも、私は消えよう。 ママは、私のことを思い、泣いてくれるだろう。 けれど、それも少しの間。何日か、何ヶ月かたてば……すぐに、私は忘れ去られる。