天国への階段 ―いじめ―




「聞いたよ」



放課後。
階段に着いて早々、そう口にした。



相島沙良のことだ。



「妹さん、今日、学校に来たんでしょ?
……仲良いの?」
 



まりあは、上を向いた。
そして、私のほうを向き直った。



「たぶん、良い方だと思う。
沙良は、大人だから」