狼クン達のオリの中②【完】

そんなあたしを見て、綾瀬涼は花を持っていない手であたしの肩を抱く。



「しょうがないな。
ヤキモチ焼きのお姫様?
じゃあ、今度由梨にも花をプレゼントしてやるよ」



「え?
本当?」



現金だけど、顔がちょっぴりにやけてしまう。



そんなあたしの顔を見て、綾瀬涼が意地悪そうな笑いを口元に浮かべる。



「じゃあ・・。
例えば・・・。
おまえがテストで100点とったらな」



そう言って、綾瀬涼はあたしに舌を出す。



「まぁ、絶対無理だと思うけど」



そう言って綾瀬涼は、あたしの前で花束をちらつかせ、大笑いした。