「バラの花。 100本程お願いします」 大きなホテルの前のお洒落な花屋さん。 綾瀬涼は恥ずかしがることなく頼み、バラの花束を抱きかかえる。 「美咲・・・今日。 何かのショーって言ってたから」 綺麗に笑い、バラの花の匂いをかぐ。 「いい匂い。 あいつ、このバラが好きなんだよな」 優雅に微笑む姿が、あまりにもかっこよくて。 綾瀬涼と大量のバラの花があまりにも似合いすぎて。 あたしは微かな目眩を感じた。