空港で――… 「涼兄まだかなぁ」 のん気に口笛を吹く薫の隣で、心臓がバクバクのあたし。 綾瀬涼に、何かあったの? 何で、連絡くれなかったの? 何で、あたしがかけた電話を切ったの? 不安が頭を交錯し、 心臓が口から出そうな勢いで、ドクドクはねる。