狼クン達のオリの中②【完】

「おまえだけの時間って・・?」


あたしの手を握り、プールサイドからホテルに入り、足早に歩く綾瀬涼に問いかける。



「バーカ」



綾瀬涼はホテルの廊下で、ピタリと足を止め、



「おまえが、オレを、独占したいって、言ったんだろ?」



おでこをコツンと合わされて、



体の温度が、跳ね上がる。



「だから、
ご希望通り、
独占させてやる」



あたしを射るように真っすぐ見つめて、



「嬉しい?」



からかうように、クスっと笑う。