「だから、オレは。
この子以外には、キスなんて、しませんよ?」



凛とした眼差しを向け。



「当たり前でしょ?」



同意を得るかのように、小首をかしげる。







「だって、オレは。
こいつだけのもの、なので」



そう言って、綾瀬涼は、あたしを見つめ、



「いや・・・違うな」



顎に手をあて、一瞬考え、



「オレは、こいつだけのもので、いたいので」



そう言いきり、


優しく温かい瞳を、あたしに向けた。