狼クン達のオリの中②【完】

「はぁ?」





呆気にとられるあたしに向かって。


薫は。


再度、甘い囁きを口にする。




「しかも。
お姉ちゃんが泣いて頼むなら、抱いてあげてもいいよ?
なんなら、そこの木の陰で」




そう言って、あたしをキュッと抱き寄せた薫に。




「薫のばかっ!!!」



あたしは大声で叫んで、突き飛ばし。



とっくに鐘の鳴った教室に急いだ。