狼クン達のオリの中②【完】

「薫・・・ってホント。
いい奴だね・・・」



あたしがしみじみ言うと。



薫は唇を尖らせ、プリプリ怒る。



「えー?
今頃気づいたの?
遅すぎっ!!
でも・・・」



「でも?」



「今からでも、遅くない。
ボクの魅力がわかったなら・・・・」



小悪魔笑顔を浮かべて、あたしを引き寄せる。



そして。



耳元に口を近づけながら、息を吹きかけ。



「昨日までのことは、水に流してあげる。
お姉ちゃんが泣いて頼むなら、ボクの彼女にしてあげてもいいよ?」



甘い囁きを口にする。