狼クン達のオリの中②【完】

その時。



玲王が壁に寄りかかったまま、




「由梨ちゃんってさ。
幸せな人・・・だよね?」




あたしの泣き顔を、横目に見ながら、言った。






「は・・・はぁ・・?
この状況で。
玲王、あんた、何言ってるの?」



玲王の言葉に、体が、震える。




「あたしのこと、ばかにしてるの?
綾瀬涼に捨てられて、言い気味だと、思ってるの?」




あたしが振り上げた手を玲王が、優しく、受け止める。