狼クン達のオリの中②【完】

「そんなんで、彼女って言えるの?
本当に涼兄から、聞いてないの?」



「う・・・」




そんなこと言われても・・・。




綾瀬涼とは、なんか、おかしなことになっていまして・・・。




苦しい笑いを浮かべるあたしに。




「涼兄。
この前のファッションショーで、注目集めちゃってさ。
正式に、デビューしたんだよ?
ホントに知らないの?」



薫が、大きな目を半開きにする。




「ありえなくない?
最近、毎日テレビに出てるのに?」




だって、いろんなところ探しまわってて、



テレビなんて見る暇なかったし。



学校でも、みんなの話にまじる余裕なんて、なかったもん。