狼クン達のオリの中②【完】

肩に乗せていた手で、綾瀬涼の顎をつかんで下をむかせ。



胸元の大きく開いたドレスで、悩殺をもくろむ。



綾瀬涼は、そんな美しい女の人の色気をものともせず。



「だから。
さっきも言ったとおり。
答えは、NOですよ」



顎にある手をそっと払いのける。




「それに。
この服着れば、諦めるって約束ですよ?
先生」




余裕のある態度で。



いたずらっ子のような瞳で。



ニコッと笑う。





「オレ。
モデルに、興味ありませんから」



きっぱり言った綾瀬涼に。






「惜しいわぁ~」



先生と呼ばれた女の人が、大げさにため息をついて、その場に倒れこんだ。