狼クン達のオリの中②【完】

異常な騒ぎに、軽い嫉妬を覚え。


キーっと睨んだあたしの横を。


きつい香水の匂いが通りすぎ。





「皆さん。
その子から、離れて」




はりのある。



有無を言わせない声が響き。



さっと左右にわかれた人の中。



ロングドレスを着た美しい女の人が、綾瀬涼の横に立つ。





「この子は。
今あたくしが、口説き落としている最中なの」



そう言って、綾瀬涼の肩に手を乗せ。



「ねぇ?
あなた?
いい子だから、返事なさい」



妖艶な紫色の色気をかもし出す。