ぎゃあー!!

放せ!!





でも。


あたしを離した玲王の瞳は揺れていて。






「玲王?」



あたしの呼びかけに。







「ボクが今まで手に入れられなかったものは、たった一つ・・・」




玲王は、言葉の温度を微妙に下げ、目を泳がせる。








でも次の瞬間。





天使の顔に、邪悪な色気をまとわせ。





「覚悟してね?
由梨ちゃん」






玲王は。


ニコッと、愛らしく。


甘く・甘く・微笑んだ。